赤い屋根と石畳の道に、雪が舞い降ります。カフェの窓にはキャンドルとフェアリーライトが灯り、ホットワインを飲みに来るよう誘っているかのようです。クリスマスツリーを見に来た人も、真っ白な雪景色の冬を体験したい人も、これがタリンのクリスマス・ガイドブックです。
夜は暗く寒くても、冬はタリンが最も魅力的に見える季節です。イギリスの旅行雑誌『Wanderlust』の数万人の読者が、2023年に訪れたいヨーロッパの都市の第7位にタリンを選びました。12月からは、市庁舎広場にそびえ立つ豪華なクリスマスツリーの下で誰もが願い事をすることができるようになり、教会やショップ、旧市街の街並みは明るい光に包まれ、華やかなムードに満ち溢れます。
タリン最大の魅力は、市庁舎広場で開催される、世界的にも有名なクリスマスマーケットです。2019年にはヨーロッパのベスト・クリスマスマーケットに選ばれ、今年も訪れるべきヨーロッパのベスト・クリスマスマーケットの一つとされています。広場の中心にある巨大なツリーから放射状に広がるマーケットの屋台を、端から端まで歩いてみましょう。毛糸のミトンやセーター、木製のオーナメントなど、手工芸品は思い出に残る贈り物になります。グロッギ(アルコール入りと無しがあります)を飲んで温め、ジンジャーブレッドクッキーや、ソーセージ、ジャガイモ、ザワークラウトをお皿に盛って食べましょう。週末になると、子どもたちはステージで行われるイベントでサンタクロースに会うことができます。今年のクリスマスマーケットは、2023年12月1日から2024年1月7日まで開催されます。
外の雪景色は少し凍りついているように見えるかもしれません。一流の快適さと魅力を備えた特別なホテルで、大切な人とロマンチックな時を過ごしてみてはいかがでしょう。中世の面影を残すタリン旧市街は、冬のエストニア旅行で滞在するのにぴったりな場所です。歴史的建造物が立ち並び、入り組んだ旧市街の道を歩けば、市庁舎前広場や有名なクリスマスツリーもすぐそこです。
ホテル・テレグラフ(Hotel Telegraaf)は、1878年に郵便局および電話センターとして誕生しましたが、その後モダンな5つ星ホテルに改装されました。マイシティホテル(My City Hotel)滞在のお客様は、旧市街にいながらにして、壁を飾る多くのイタリア美術のコレクションと、朝食には焼きたてのパン、そしてスパを楽しむことができます。最近オープンしたヌンネ ブティック ホテル(Nunne Boutique Hotel)も、ちょっと贅沢な歴史を好む人には良い選択です。 中世の城壁の近くに位置するこのホテルは、バルティ・ヤーマ・マーケットと旧市街のすぐ外側にある緑地トームパークに近い最適なロケーションです。
エレガントでありながらリーズナブルな宿泊施設をお探しなら、旧市街のすぐ近くがおすすめです。タリン中心部にある優雅なマナーホテルVon Stackelberg Hotelは、19世紀にVon Stackelberg男爵の邸宅として建てられたものです。ファミリー向けのOriginal Sokos Hotel Viruは、エストニア人インテリアデザイナーの作品を中心に、各部屋のテイストが異なるのが特徴です。The Park Inn by Radisson Central Tallinnは活気あふれるロテルマンニ地区のすぐ近くです。どのホテルに泊まっても、旧市街へは徒歩またはトラムやバス、トロリーなどを使って比較的早く簡単に行くことができます。
エストニア料理は伝統的なものからモダンなものまで、1年を通して変化し、それぞれの季節で独自の味を誇っています。エストニアのクリスマスディナーでは、ベイクドポテトや豚肉、ザワークラウト、カボチャのピクルス入りのブラックプディング、そしてリンゴンベリージャムなどが並びます。タリンのクリスマスマーケットでも、これらのクリスマスメニューを食べることができるので是非試してみてください。甘いものが欲しくなったら、ショップやカフェ、ワインバーでお好みの温かいドリンクをどうぞ。もちろん、モルドワインやホットチョコレートが一番人気です。そして、サクサクのジンジャーブレッドクッキーもお忘れなく!
モダンなエストニアのクリスマス料理を味わいたいなら、トレンディなカラマヤ(Kalamaja)へどうぞ。ミシュラン・ビブグルマンに選ばれたレストランLore Bistroでは、クリスマスの特別メニューがあります。また、バルティヤーマ(Balti Jaam)マーケット近くの、スタイリッシュでベジタリアンにも優しいレストランÜloもおすすめです。
もっと色々なレストランをお探しですか?エストニアのクリスマス料理とレストランについては、こちらの記事をご覧ください。
一年で最も暗い時期ですが、タリンはあたたかさと光、そして陽気なエネルギーで溢れています。Visit Tallinnのカレンダーでは、クリスマス・ジャズフェスティバルや、ジンジャーブレッドで作られた展示品だけを集めたジンジャーブレッド・マニアなど、最新のイベントをチェックすることができます。映画館、コンサートホール、劇場、教会、パブ、ナイトクラブなどで、毎晩、新しいものを見る機会があります。
エストニア野外博物館では、冬のルーラルスタイルを学ぶことができます。12月17日、18日にはクリスマス・ビレッジが開催され、サンタクロースの訪問やお祭りがあり、様々な時代におけるエストニアの伝統的なクリスマス文化に触れることができます。
タリンのクリスマスマーケットに行ったら、マーケットと同じ広場にある市議会薬局を訪れてみてください。ここは、1422年に設立されたヨーロッパで最も古い薬局です。古い部屋を無料で見学できるほか、薬のワークショップに参加することもできます。
エストニアは四季を通じて航海のできる国です。水上飛行機港博物館では、インタラクティブな展示を通してこの国の歴史を伝えています。廃船となった砕氷船に乗り込み潜水艦の内部を見学し、かつて海辺にあった巨大な格納庫の中の展示物に驚嘆しましょう。カドリオルグのクム美術館は、印象的なモダンアートそのもので、2008年の「ヨーロッパ・ミュージアム・オブ・ザ・イヤー」を受賞しています。常設コレクションやクリスマス時期に開催されるワークショップも要チェックです。
アウトドア派の方は、旧市街にあるスケートリンクで氷の上を滑ったり、歌の祭典の会場でソリに乗って丘を滑り降りたりすることができます。あるいは旧市街の魅力から離れ、タリン郊外にある真冬のワンダーランドに足を踏み入れてみてはいかがでしょう。スノーシューで湿地を歩いたり、凍った滝を見たり、あるいはその両方を同じ日に体験して、夕食までに街に戻ることもできます。
Last updated:20 Nov 2023