エストニアの居心地よいカフェと暖炉のあるレストラン

エストニアの居心地よいカフェと暖炉のあるレストラン

Source: James Melzer/flickr.com CC BY-NC 2.0

伝説によると、1219年にデンマークの国旗が天からタリンに降り立ったと言われています。1265年にマルグレーテ女王が最初に建設を命じたタリンを囲む厚い城壁はデンマーク人が残したものですが、「ヒュッゲ」という言葉を表す適切なエストニア語を残すことはできませんでした。

「ヒュッゲ」は、デンマーク語で”居心地の良さ”や”満足感"、"和やかさ"を表し、「ヒュッゲ」をエストニア語で正確に表す言葉はありませんが、エストニア人は実に「ヒュッゲ」の概念を理解しています。クリスマスマーケットで売られているあたたかいウールの靴下、木のベンチに掛けられたふわふわの羊皮、寒い時期に屋外のテラスで使われるヒーターや毛布、そして何より暖炉のゆらぎを見つめてみてください。

寒い季節になると、暖炉のそばでくつろぎたくなるものですが、今回はそんな場所をいくつかご紹介します。暖炉の火のそばで飲み物を飲んだり、美味しい食事に舌鼓を打ったり、あなたはすぐにつま先まで温かくなるのを感じるでしょう。エストニア語で、喜び、満足、幸福を意味する「rõõm」で心が満たされるはずです。

タリン旧市街の居心地のいいカフェ、バー、レストラン

タリンの旧市街はエストニアを訪れる観光客にとって最大の魅力です。中世の建築物が良く保存されているため、どの季節でも魅力的ですが、冬は雪に覆われまるでおとぎ話のような雰囲気に包まれます。石畳の道を歩きながら、暖を取るために屋内に入りたくなった時のために、居心地の良いカフェやバーをいくつかご紹介しましょう。

タリン旧市街にあるStenhusの雰囲気あるダイニング

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Photo by: Lauri Laan

ビール好きの方は、Beer Bar Kohtの暖炉のそばで一杯いかがでしょう。(お酒を飲まない人はコーヒーでくつろぐこともできます)。種類も豊富で値段も手ごろなので、街を歩いた後に体をあたためるのに最適です。タリン旧市街で、もう少し本格的な料理を楽しみたい場合は、Schlössleホテル内のStenhus、ヴェーネ通りのElevant、絵のように美しい聖カテリーナ通りにあるタリンで最も古いイタリアンレストランControventoを予約してみてはいかがでしょう。究極のファイヤーサイド・ダイニングは、中世の商人のようにキャンドルライトの下で食事ができるOlde Hansaで体験できますよ。

エストニアの素朴な酒場とパブ

酒場やパブは、昔から旅人にあたたかい場所と食事を提供してきました。これらのカジュアルな飲食店は、目的地への移動中に、暖炉の前でビールやエストニアのパブ料理を楽しむことができますが、今では酒場やパブ自体が目的地になっている場合もあります。

タリン西部の郊外にあるPub Hüüru Veskiは、100年前の水車小屋の跡地にあり、都会から遠く離れずにして、素朴な田舎の生活を味わうことができます。タリンの南にはヴァイキング村の酒場があります。寒い北の大地で子供たちがバイキングの生活を体験し、その後、火を囲んで食事を楽しむことができるユニークな場所です。

Villa Ammendeのファイヤーホールでドリンクを飲みながらくつろぐ

Photo by: Villa Ammende

スキーやウィンタースポーツが好きな方は、コルヴェマー自然保護区へ足を伸ばしてみてはいかがでしょう。ヴァルゲホブセマギ・スキー&レクリエーションセンターでは、クロスカントリーやダウンヒルスキー、スノーボード、スノーチュービングができます。その後、素朴で居心地の良いカフェの暖炉であたたまりましょう。

エストニアの冬の首都オテパーへ南下する途中、エストニア中心部にある酒場に立ち寄ってみてはいかがでしょう。Kreisi Tavernは歴史的な町パイデにあり、週末にはライブ演奏が聴けるかもしれません。ヨゲヴァにあるLaisholm Pubでも週末にはライブ演奏があり、暖炉の前にはソファーが置かれ寛ぎながら楽しめます。オテパーに着いたら、ピュハヤルヴェ・スパ&ホリデー・リゾートはスキーヤーにとって素晴らしい拠点となるでしょう。暖炉の音を聞きながら、自家製の焼き菓子やグリル料理を楽しめる地元の人気店Edgar Tavernがあります。

暖炉のそばで食事ができるエレガントなレストラン

究極の幸福(エストニア語でrõõmus)体験をしてみたいですか? 例えば暖炉がある高級レストランでの食事はいかがでしょう。タリンのミシュラン星付きレストラン180°by Matthias Diether にはモダンな暖炉があり、テーブルにつく前にドリンクを楽しむことができます。 NOAは海を見渡せ、外が真っ白な冬のシーズンでも暖炉のおかげで居心地がよく、あたたかく過ごすことができます。

ラクヴェレ にあるホテル・ヴィラテレサは、アンティークな優雅さと、暖炉のそばで飲み物を楽しめる快適なラウンジチェアがあります。ラヘマー国立公園でスノーシューを楽しんだ後は、サガディ・マナーホテルのレストランにある暖炉が寒い夜をあたためてくれるでしょう。

Mon Amiの自慢は、なんといっても暖炉の火

Photo by: Jüri Seljamaa

パルヌはエストニアの夏の首都として知られていますが、これらのレストランはパルヌを居心地のよい冬の目的地にもしています。フロストホテルのRestaurant Mon Amiは、暖炉がダイニングの中心的な存在です。20世紀の素晴らしい邸宅の中にあるVilla Ammende Restaurantでは、暖炉の前でくつろげるファイヤーホールが用意されています。

Pilguse Residencyの居心地のよい炉辺のテーブル

Photo by: Pilguse Residency

サーレマー島では、手つかずの自然を求める人も、贅沢なスパリゾートを体験したい方も、暖炉のそばで食事を楽しむことができます。環境に優しいピルグセ・レジデンシーは、日常から離れたいと願う旅行者たちを魅了し、クレッサーレのGeorg Ots Spaのレストランでは、ラウンジエリアの暖炉でくつろぐことができます。

エストニアにはヒュッゲという言葉はありませんが、その概念は明確に理解されています。そして、火のそばに座っているときの心の中の感覚を表す言葉も忘れてはいけません。それは紛れも無くrõõmでしょう!



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