エストニアの自転車旅行

エストニアの自転車旅行

Source: Jaanus Ree, Visit Estonia

エストニアは、コンパクトな国土、のどかな風景、整備された道路網やトレイルのおかげで、自転車旅行に最適な場所です。汗をかくような上り坂はほとんどなく、美しい景色を眺めながらサイクリングを楽しむことができます。

自分で自転車を旅に持っていくのが難しい場合は、エストニア各地でレンタル自転車を利用することができます。やっぱり自分の自転車で旅をしたいという人も、エストニアでの自転車の持ち運びに関して紹介するので、ぜひ最後まで読んでくださいね。主要な島を含め、国内のほぼどこにでも自転車のレンタルステーションがあります。

エストニアでは、ほとんどのサイクリングルートに沿ってキャンプ場があるので、数日間のバイクパッキング旅行も簡単です。以下、あなたに合ったルートを選んで、オープンロードに出掛けましょう!


エストニア本土を自転車で巡る

Tallinn

エストニアのコンパクトな首都タリンは、自転車で移動することができます。タリンでは(まだ)自転車は好ましい移動手段ではないかもしれませんが、市内の自転車ルートは毎年改善されています。自身の自転車を持っていない場合は、Boltのアプリを使用して電動自転車をレンタルすることもできます。(参考までに!!タリンの旧市街をサイクリングするのは、石畳がでこぼこしており危険なのでお勧めしません!滑らかな道のカラマヤ(Kalamaja)や、カドリオルグ(Kadriorg)など、タリンの中心から少し離れた場所に行くのに自転車を使いましょう)。

タリンでは楽しい 1 日を過ごせる長距離サイクリングルートがいくつかあります。


Tartu

タルトゥ市は、タルトゥ・スマート・バイクと呼ばれる公式の自転車レンタルシステムを導入しており、69か所のレンタルステーションで約750台の自転車を利用することができます。 1日、1週間など、または年間単位でチケットを購入でき、電動自転車は公共交通システム全体に接続されています。

南エストニアは自転車ツアーに最適な地域です。 このエリアでは、エストニアの風景の素晴らしく包括的な概要を知ることができ、道路をほぼ独り占めできるかもしれません。

  • Selgiseサイクリング・トレイルは約25キロに渡り、整備されたルートで森を通ることができます。道標もあり、途中には山小屋や焚き火台もあります。
  • Tükiサイクリング・トレイルは、Ilmatsalu川の流れに沿って牧草地や野原を横切り、魚のいる池を通ります。 様々なキャンプファイヤースポットもあり、採石場の池で泳ぐこともできます。 このトレイルはわずか 7 キロメートルで市内にも近いため、短時間でサイクリングを楽しみたいバイカーに最適です。

本土でもっと美しい自転車ツアーを

エストニアでは、主要な田舎道でも交通量が比較的少ないため、ほとんどどこでもサイクリングができます。さらに、オフロードのトレイルは、冒険好きなマウンテンバイク愛好家にとって、よりチャレンジングな地形を提供しています。

Ikla-Võiste-Pärnu

素晴らしい長距離ルートは、Ikla – Võiste - Pärnuのサイクリング トレイルです。全ルートを周るには約 2 日かかりますが、もちろん、少しずつ分割して周ることもできます。 このルートはリガからパルヌまで旧街道に沿って進みます。 数多くのキャンプ場やキャンプファイヤースポット、小さな漁村、古い教会などを通り過ぎます。HäädemeesteからパルヌまでのルートはBaltica通りに沿って進みますが、交通量はかなり多くなります。 それが気にならないのであれば、このルートは間違いなく価値があります。

パルヌは、自転車でバルト三国を探索するのに最適な出発地です。

Photo by: Priidu Saart, Visit Pärnu


オフロード トレイル

エストニアには、南北375kmを走るOandu - Iklaトレイルと、東西628kmを走るPeraküla – Aegviidu - Ähijärveトレイルという2つの注目すべきクロスカントリートレイルがあります。どちらのトレイルもオフロードバイクで走ることができます。そして、原始の自然、小さな村々、エストニアの湿原を通り抜けます。途中にはキャンプ場やキャビンもたくさんあります。

海岸線に沿ってサイクリング

ヨーロッパで最もエキサイティングなサイクリングルートの1つであるEuroVelo 10は、エストニアの広大な海岸線に沿って走ります。981kmのこのルートは南から始まり、パルヌ、大きな島々、タリンを通り、ラヘマー国立公園を通り、最後にロシア国境で終わります。


エストニアの島々でバイクパッキング

エストニアの島々にはあまり人が住んでおらず、定住者がいるのは10島ほどです。島々は、風にそよぐ砂浜、石の露頭、何世紀も前にさかのぼる史跡で知られています。エストニアの島々は、静かで人里離れた場所を求める人には最適なバイクパッキングの目的地です。何十キロも続くビーチトレイルは、誰にも出会うことなく走破できるため、慌ただしい都会の生活から解放されます。

Muhu 

サーレマー島に行くには、ムフ島を経由しなければなりません。この小さな島の東にKuivastuのフェリー港があり、ムフ島と本土を結んでいます。島は自転車で2日ほどで一周できます。島一周は約80キロで、途中、絵画のように美しい漁村や、風車、カントリーハウス、そしてヘラジカやノロ鹿などの野生動物や自然を見ることができます。

サーレマー島の自転車旅では、エストニアの自然と文化を味わうことができます。

Photo by: Valmar Voolaid, Visit Saaremaa


Saaremaa

エストニア最大の島の首都クレサーレには、中世の城スパ、おいしいレストランがあります。この島には多くのスパホテルがあり、"SPA-remaa (スパレマー)"というニックネームがつけられているほどです。サーレマー島には、長いビーチ、砂丘、ぎざぎざの針葉樹など、バルト海に浮かぶ島の素晴らしい風情があります。

  • Kihelkonna – Leisi : キヘルコンナからレイシまでの完全なツアーは 65 キロメートル以上をカバーしており、様々な観光スポットへの立ち寄りも含めて 2 日間で周ることができます。 見所には、MihkliファームミュージアムやTagamõisa半島などがあります。

Hiiumaa

ヒウマーはエストニアの非公式なサイクリング島です。大きな町がほとんどなく、原生林が多いので、新鮮な空気を吸いながらリラックスできます。島全体が自転車でアクセス可能で、休憩所や観光スポットのある素晴らしいルートがたくさんあります:

  • Tahkuna半島での自転車ツアー: このルートは日帰りできます。走りやすい道と静かな田舎道が交互に現れます。観光のハイライトは軍事博物館タフクナ灯台です。
  • Heltermaa - Suuremõisa - Hellamaa – Kärdla : このコースは丸 1 日かかります。魅力的な公園があるスウレモイサのマナーハウス(Suuremõisa)は、少なくとも1時間は見ておく価値があります。スウルサダム港(Suursadam)などの他の停留所では、ヒウマーの歴史を知ることができます。
  • Luidja-Kõrgessaare-Kärdla:  LuidjaからKärdlaまでのツアーは 29kmと、かなり短くなります。ルートの起点であるLuidjaビーチは美しいビーチなので、ゆっくり過ごすのもお勧めです。ランが好きな人は、特に多くのランが開花する真夏の頃に、Kõrgessaareのランの花壇でゆっくりと過ごしたいと思うでしょう。
  • Kaina-Kassari: ヒウマー島の南部に、KainaとKassariを結ぶ全長30kmのルートがあります。Orjakuの展望塔に登って野鳥を観察し、島の魅力的な生物をチェックしましょう。さらに、町の港にはカフェがあり、飲み物や食事を楽しむことができます。
  • Sõru-Emmaste-Kõpu: 最後に紹介するのは、今回紹介したコースの中で最も長い60kmのコースです。木造の美しいMänspäe礼拝堂を含む教会や灯台がこのルートのハイライトです。Ristnaでは、エストニアで最も風変わりな博物館のひとつ、海のゴミ博物館に立ち寄ってみましょう。漂着物を見るだけでなく、漂着物から作られた小物や雑貨を購入することもできます。

キフヌには、トラベル ホイールと呼ばれるセルフガイドツアーがあり、バイカー向けにマークされています。

Photo by: Priidu Saart


Kihnu

キヒヌ島は、カラフルなスカートや、魚、二輪車の3つで知られています。旧ソ連製のオートバイは今ではほとんど見かけなくなったかもしれませんが、自転車は島内を移動するための新たな人気手段となっています。キヒヌ・トラベル・ホイールは、島内のすべての見どころを周遊するために島民が考案したルートです。島のハイライトには博物館や灯台などがあります。島は小さいかもしれませんが、ゆっくり時間をかけて周ってください。一晩滞在すれば、ユネスコに登録されている島の文化を垣間見ることができます。

Vormsi

ヴォルムシには14の村に約350人が住んでいます。2日間かけて島を一周する55kmのツアーを完了します。ツアーはSvibyの美しい島の港から始まります。そこでは自転車をレンタルすることもできます。もし休憩が必要な場合は、レンタルボートで帆を張ったり、海の景色を望むカフェに立ち寄ったりしてはいかがでしょうか。このルートは島の村々を通り抜け、ファームミュージアムを見学し、もちろん灯台も予定に含まれています。


エストニアでバイクパッキングをする際の宿泊場所

自転車で旅行する場合、宿泊施設には2つの選択肢があります。 

  • キャンプ: テントと寝袋を用意して、エストニア各地にあるRMKが管理する無料のトレイル沿いにあるキャンプ場で夜を過ごしましょう。キャンプについての詳細は、エストニアのキャンプガイドをお読みください。
  • ツリーハウス、鏡張りの小屋、農家:エストニア人は、都会を離れ、家の快適さを手放すことなく自然の中で一夜を過ごすのが大好きです。これらのオプションの多くは、それ自体がユニークな体験となります。エストニアの持続可能な宿泊施設トップ20をご紹介します。

エストニアでの自転車の運搬について

エストニアの都市間を結ぶ電車には、自転車用の特別なコンパートメントがあります。

Photo by: Rasmus Jurkatam


  • 電車の場合: 各電車には自転車用のマークが付いたスペースがあります。 Elron の Webサイトでは、国内列車の路線、チケット情報、時刻表を確認できます。 Webサイト上の各出発列車には、緑、灰色、赤のいずれかの自転車マークがあり、列車内の自転車置き場の空き状況を示しています。
  • タリンの公共交通機関:自転車が折りたたみ式でないか、ダンボールに梱包されていない場合、タリンの公共交通機関に自転車を持ち込むことはできません。自転車で乗車しようとすると、運転手に「自転車は汚れている、バス、トラム、トロリーは人間専用だ」と言われる可能性が高いので注意しましょう。
  • 都市間バス: 一般的に長距離バスは、荷物室にスペースがあれば、自転車を2台まで乗せることができます。自転車を確実に乗車させる最善の方法は、自転車をきれいに掃除し、前輪を外してカバーで包むことです。出発予定時刻の15分から20分前には到着し、自転車を置くスペースがあるか確認してください。また、Lux Expressでは自転車無料券を提供しており、1回の乗車につき5台まで自転車を予約することができます。
  • 島々へ: エストニア本土と近隣の島々を結ぶフェリーが運航しています。最もポピュラーなルートは、サーレマー島とヒウマー島間の往復ルートです。事前にオンラインでチケットを購入しましょう。最もお得なチケットは、自転車+乗客の組み合わせオプションです。乗船の際は、チェックインする車のそばまで行き、チケットを見せてフェリーに乗り込みます。車の列に並ぶ必要はありません。係員が自転車の駐車場所を案内してくれます。乗船中、バッグは自転車に載せたままにしておくことができます。
  • カーゴサービス: もう少しエストニアに滞在する時間があり、エストニアの小さな場所への旅行を計画している場合は、Cargobus を使用して自転車を輸送できます。 Cargobusは長距離バスであらゆる種類の物品を輸送します。 通常、荷物は同日に発送され、地元の事務所 (通常はバス停内にあります) で受け取ることができます。 自転車を箱に詰める必要はありません。ハンドルバーを横に回し、必要に応じて自転車をビニールで包むだけです。
  • City Bike宅配サービス: タリンで自転車をレンタルして、タリンに戻ることなく他の都市まで乗りたいですか?City Bikeのサービスならそれが可能です。クレサーレ(Kuressaare)、パルヌ(Pärnu)、ハープサル(Haapsalu)、ナルヴァ(Narva)、タルトゥ(Tartu)、そしてリガ(Riga)やヴィリニュス(Vilnius)まで自転車を走らせ、ホテルやホステルなどの安全な場所に自転車を置いておけば、そこへ宅配業者が引き取りに来ます。

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